地図にはうっすらとしか記されない、あぜ道の先。灯りひとつを頼りに辿り着いた者だけが、木立に抱かれた一軒宿でひと晩の静けさに出会います。
田んぼのあぜ道をどこまでも歩いた先、木立がふっと開けたところに、この宿はひっそりと建っています。 看板も、案内板もありません。ただ、辿り着いた人だけに宿は静かに戸を開きます。
部屋数はわずか三室。テレビの音も、街の喧騒も届かない場所で、 木々のさざめきと水の音だけが時を刻みます。何もしない贅沢を、どうぞ。
最寄りの集落から、車一台がやっと通る一本道。季節ごとに色を変える田んぼのあぜ道を、ゆっくりと進みます。
道が途切れる手前、杉と楢の木立が現れます。木漏れ日の小径を抜けると、空気がすっとひんやりと変わります。
木立の奥にぽつりと灯る、行灯の明かり。それが、木立の隠れ家があなたを迎える最初のしるしです。
窓いっぱいに広がる木立の緑。縁側に腰掛ければ、鳥のさえずりだけが聞こえてきます。
ガラス越しに木立を望む炉辺の一室。パチパチと燃える薪の音を聞きながら、静かな夜を過ごせます。
朝はやわらかな光が差し込む、木の香りに包まれた寝室。深く静かな眠りを約束します。
あぜ道の先の畑と、木立の裏山から届く旬の食材だけを使った、日替わりのお膳。派手さはなくとも、体にしみわたる味を大切にしています。
湯船から見上げるのは、空を覆う木々の枝。昼は木漏れ日、夜は星明かりが湯面に揺れます。貸切制で、静けさをそのまま独り占めできます。
「あぜ道を歩いているうちに、都会での焦りがすっかり消えていました。木立の奥に灯りを見つけた瞬間を、今でも覚えています。」
「何もない、が贅沢なのだと初めて知りました。水音と虫の声だけの夜。また必ず戻ります。」
「露天から見上げた木立と星空が忘れられません。案内してくれた宿の方の静かな気配りにも救われました。」
カーナビでは辿り着けないことがございます。ご予約の方には、あぜ道の入口からの手描きの案内図をお送りしております。